Đề thi luyện kỹ năng Đọc hiểu - JLPT N2

Thời gian còn lại:

244


Hoàn thành
読解
問題1 次の文章を読んで、文章全体の内容を考えて、以下の中に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

   工場というと、煙や騒音(そうおん)などが思い浮かぶが、最近では「美しい」というイメージもそれに加わるようだ。夜、暗くなってから工場地帯に行くと、工場の明かりや煙突などから出る光が美しく見えてロマンチックだというのだ。工場地帯を抱えるある市が、これに気付いてテツアーを企画したところ、予想以上の申し込みがあったという。これをきっかけに、民間のツアー会社も参入するようになった。さらには、自慢の「工場夜景(やけい)」を持つ数都市が集まり、「全国工場夜景(やけい)サミット」なるものも開催(かいさい)されている。視点(してん)を変えて新しい価値(かち)を発見した一例である。

1.

この文章の内容に合うものはどれか。

   電車を待っているとき、飲み物の自動販売機を見ていた。自動販売機にはアルミ缶やペットボトルに入ったジュースやお茶や水などが並んでいるが、その容器の形は、どれも円筒形(えんとうけい)である。これはなぜだろう。

   容器の容積が同じで形が異なる容器を比べると、最も表面積が小さい形は球形(きゅうけい)であり、円筒形はその次である。表面積が小さいほど使われるアルミやプラスティックの量は少なくてすむ。この点では、液体を入れる容器には球形が最も適しているはずだ。しかし、球形は、並べておくにも運搬する(注1)にも(あつか)いやすい形ではない。それで、球形の次に表面積が小さい円筒形が使われるということなのかもしれない。

(注1)運搬(うんぱん)する:運ぶ

2.

円筒形が使われる」のはなぜだと筆者は言っているか。

   コンサートやライブの楽しみは、生の音楽に触れられることはもちろんだが、それだけではないだろう。好きなミュージシャンと同じ時と場所を共有できること、それも大きな魅力(みりょく)ではないだろうか。 CDによっていつでも好きなときに音楽を聞くことはできるし、最近ではインターネットを通じて、手軽に音楽を楽しむこともできる。それでも、お金を払ってコンサートに足を運ぶ人は()きない。それは、やはり、ミュージシャンが音楽を演奏(えんそう)するその瞬間(しゅんかん)を、その場所で同時に味わいたいからだろう。さらに、同じ音楽を愛する人々と、同じ空気と同じ感動を共有する喜びもあるだろう。

3.

この文章の内容に合うものはどれか。

   マスコミで毎日のように環境問題が取り上げられているが、本肖に「環境問題」と言っていいのだろうか。
   地球温暖化にしろ、森林破壊(注)にしろ、エネルギー資源の不足にしろ、これらはどれも人類によって起こされた問題である。しかし、このような問題を環境問題と呼ぶことで、人は無意識のうちにその問題から目をそらしているのではないか。むしろ「人間問題」と呼ぶことで自分の問題としてとらえることになり、未来の環境を変えることができるのではないだろうか。
(注)森林破壊:森林が壊されて少なくなったりなくなったりすること
 

4.

筆者は、なぜ環境問題を「人間問題」と呼んだほうがよいと考えているか。

   時計を見ずに1分間たったと思ったら合図(あいず)してください、と言っていろいろな人に実験してみると、それが実際の1分より短くなる人と、長くなる人がいるらしい。短くなる人は「なんだ、まだ1分たっていなかったのか」という気分だし、長くなる人は「えっ、もう1分以上たってしまったのか」ということになる。自分の1分が実際の1分より長い人というのは、のんびりした人という印象を受けるが、実際にはいつもあわてていることになる

5.

いつもあわてていることになる」のはどうしてか。

  「話」は必ずしも「メッセージ」にはなりません。話すことは声を出して言葉を言うことだと私たちは考えがちです。しかし、言葉を言えばそれで話が通じるわけではありません。話し手が伝えたいと思う言葉は、相手に届かなければ意味がないのです。また、相手に言葉が届いたからといって、それで目的が達せられたことにもなりません。相手がきちんと聞き取り、そして内容を理解してこそ「話」が「メッセージ」に変わるのです。つまり、通じたかどうかは、聞き手によって決まるということです。

6.

話」が「メッセジー」に変わるとはどんなときか。

                                                   お知らせ

8月30日~ 9月5日の1周間は防災(ぼうさい)週間です。そこで、8月30日に全市をあげて防災訓練(くんれん)を行うことにします。市民の皆様には是非(ぜひ)ご参加くださいますようお知らせ(いた)します。

日時   8月30日 (日曜日)   9時~12時

場所   全小学校  校庭

内容   消火体験、煙体験、応急手当

協力   消防署・警察署

※なるべく活動しやすい服装でご参加ください

西市設所

7.

このお知らせでわからないことは何か。

   恐れてはいけないとか、不安を持ってはいけないとか言われることがあるかもしれない。

   しかし、恐怖や不安は、車にたとえればブレーキである。車の安全にとって重要なのはアクセルではなく、ブレーキなのだ。アクセルをふかして(注1)スピードを出すことより、危険を察知して(注2)ブレーキをかけて止まったり、スピードを落としたりすることで事故は防げる。その意味で、ブレーキのない車を走らせることはできないのだ。われわれ人間も恐怖や不安という名のブレーキを使って、自分たちの安全に役立てることが大切だ。

(広瀬弘忠 『人はなぜ危険に近づくのか』による)

(注1)アクセルをふかす:アクセルを強く踏んでエンジンを速く回転させる。

(注2)〜を察曏する:~に気がつく

8.

筆者は、恐怖や不安をどうとらえているか。

   人間の判断というのは、時々意外な結果を見せるものである。

   こんなマーケティング調査がある。白・青・黄色の3種類の箱に入った洗濯用の洗剤を、大勢の消費者に使い比べてもらう。そして、「どの箱の洗剤が一番汚れが落ちましたか?」と尋ねる。すると、ほとんどの消費者が「青」と答えたのだ。その次が白で、黄色と言った人はほとんどいなかった。しかし、実際は3つとも同じ洗剤だったのだ。人間は、「洗剤」には「青」が最もふさわしいと感じるのだろう。

9.

この調査結果で筆者が一番言いたいことは何か。

   フランスのワイン生産者団体の一つが、日本に輸出されるワインについて、ペットボトルに入れて販売することを認めることを発表した。それまでは、ワインはガラス製のびんに入れて販売することが望まれるとして否定的な立場だったが、検査の結果、ペットボトルでも中身に問題は生じないことがはっきりしたという。ペットボトル入りのものは、軽い(ぶん)、輸送費が(おさ)えられるため、数年前から販売されてきた。今回の発表で、それがさらに拡大(かくだい)し、売上が伸びそうだ。

10.

今回の発表はどのような内容か。

                                       西市図事館利用案内一抜粋(ばっすい)

1. 貸し出しは事前にカードを作成すること。カードを作成できるのは当市及び東市、北市に住所がある方、あるいは当市に道学、勤務する方。

2. 貸出点数は書籍、CDそれぞれ 10 点以内。貸出期間は 2 週間とする。し、貸出期間内で、次に貸出を待っている人がいない場合は、長することができる。

3. 勉強室は 10 時から夜 8 時まで開旅する。但し、荷物を置いたまま長時間の離席は認められない。

4. 図書館の開館時間内は返却ポストの利用はできない。

5. 図書館内での飲食は禁止。

(注)抜粋:書物などから取り出した部分

11.

次の行為で認められているのはどれか。

「よそにできないものを作る。よそで作っているものやらないほうがいい。」

   これは、小さな町の工場を世界に(みと)めさせた原田(はらだ)社長の言葉である。

   そうは言っても、初めはだれでも人のまねから始めるものだ。だが、10年、20年、その技術(ぎじゅつ)をみがいていくうちに、世界で唯一(ゆいいつ)、他のだれにもまねできない「ものづくり」ができるようになる。そうしてそれが、「よそにできないもの」となるのである。

12.

この筆者から見た、「世界で唯一(ゆいいつ)の会社」の特徴(とくちょう)はどんなことか。

   「苦手(にがて)な人はいますか」と問われたら、あなたは何と答えますか。ある調査によると、「いる」と答える人は、年代が上がるほど少なくなるそうです。年とともに、他人との付き合い方が上手になっていくということでしょうか。あるいは、苦手(にがて)な人と無理に付き合う必要がなくなっていくのかもしれません。子供時代は、学校のクラスメートや近所に住む子供と遊ぶしかありませんが、大人になれば、付き合う相手を選べますから。また、出世(しゅっせ)して経営者にでもなれば、部下を選ぶことさえできるでしょう。

13.

この文章の内容と合うものはどれか。

   レストランのウエートレスや店員などが客に対する時の表現に違和感を覚える人は多いようです。例えば、「ご注文のほう、これでよろしかったでしょうか」とか。彼らは自分の言葉に自信が持てず、マニュアルどおりにするしかないのでしょう。でも、これだけマスコミなどで取り上げられているのにその間違いに全然気が付かないのは、ちょっと不思議な気がします。

14.

だれが「気が付かない」のか。

   夫がいたころは、枝豆(えだまめ)大好きだった夫から、「店に出ているかぎり毎晩でもいいから」と言われて、夕食にゆでたてを出していた。晩酌(ばんしゃく)(注1)  がまずくなるからと、昼食も(ひかえ)る (注2) ときもあったくらいで、ましておやつに枝豆など考えられなかったであろう。その 習慣で私も枝豆は夕食のものと思い込んでいた。

   独りになってからの私は、一人でお酒は飲まないので、いつの間にかおやつに枝豆を食 べ始めた。冷やした枝豆の味も覚えたのだが、同じ枝豆でも、お酒と一緒のときと、ひた すらお豆を楽しんで食べるときの味は別のように思う。環境が変わると、ものの食べ方まで変わるものなのだと気がついた。

   今夜は、チリメンジャコを少し入れ、しょうゆ味の枝豆ご飯を()くことにしょう。

(吉沢久子「新潟の枝豆」2010年8月19日付新潟日報による)

(注1)晩酌:家で夕食を食べるときにお酒を飲むこと

(注2)控える:制限する

15.

おやつに枝豆など考えられなかったであろう」とあるが、なぜか。

   フランスのワイン生産者団体の一つが、日本に輸出されるワインについて、ペットボトルに入れて販売することを認めることを発表した。それまでは、ワインはガラス製のびんに入れて販売することが望まれるとして否定的な立場だったが、検査の結果、ペットボトルの中身に問題は生じないことがはっきりしたという。ペットボトル入りのものは、軽い(ぶん)、輸送費が(おさ)えられるため、数年前から販売されてきた。今回の発表で、それがさらに拡大(かくだい)し、売上が仲びそうだ。

16.

今回の発表はどのような内容か。

問題2 次の(1)から(5)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

    誰でも子供の時というのは黄金おうごん時代なのである。その時には何も感じないような平凡へいぼんな出来事でも、時をへてみると、いつしか(注1)黄金おうごんに変わっている。ふだんは気がついていなくても(1)、あの時にへとおもいをせれば(注2)、 そこいら中(注3)、黄金おうごんでないものはない。

     子供の頃の雑誌か何かの教材(注4)で、点がばらばらに投げ出されていて、その点に番号が打ってある。その番号順に点を結んでいけば、ライオンやゾウの姿(すがた)が浮かんでいる。これは数字を学習するための教材なのであるが、私は幼い頃の記憶(きおく)もこれに似ていると思う。散らばった点は無数にあり、星のように光っているものも、()()きて消え人ろうとするものもあるのだが(2)、点と点とを結んでいくと記憶きおくがありありとよみがえってくる(注5)。消えそうな点も、もう一度かがやき出すのである。

     そうやって現れてくるものは、結んでいく点の順番によって、どのようにでも変わっていく。(中略)

     昔はみんな子供だったのである。(だれ)もが記憶(きおく)の中に黄金おうごん埋蔵(まいぞう)させている(注6) 。問題はそれを掘り起こすかどうかであって、掘ろうという意志(いし)を持ったとたん、地下鉱脈(こうみゃく)(注7)掘りあてたかのように黄金(おうごん)はあふれ出してくる。(3)

(立松和平「いい人生」野草社による)


(注1)いつしか:いつの間にか

(注2)(おも)いを()せる:遠く離れている人や物事ことを思う。

(注3)そこいら中:そこも、ここも、全部

(注4)教材:教えるための材料や道具

(注5)(よみがえ)る:死にそうだったり、消えそうだったりしたものが、もう一度元気になる

(注6)埋蔵(まいぞう)させている:土の中に理めてかくしてある。

(注7)鉱脈(こうみゃく):役に立つ鉱物が理まっているところ

1.

(1)ふだんは気がついていなくてもとは、何に気が付いていないのか。

2.

(2)星のようんい光っているものも、燃え尽きて消え人ろうとするものもあるとは、ここではどのような内容を指すか。

3.

(3黄金(おうごん)はあふれ出してくの「黄金(おうごん)」とは何か。なぜあふれ出してくるのか。

   ①ある哲学者(てつがくしゃ)が、こんな打ち明け話をした。(注1)

   学生のころ、陸上競技の選手をしていたこの人は、運動と勉強の両方をするのは、忙しい。充分な勉強もできない。こう考えて、思い切って、陸上競技の練習をやめてしまった。それで勉強の成績は上がるだろうと考えたが、実際には、逆に成績が下がってしまった。おかしいと反省して、やはり、忙しくなくなったことで、勉強の能率が悪くなり、手早くしていた勉強が時間の増えた(ぶん)、のろくなったということがわかった。運動と勉強の両方をしていたときの集中がゆるんでしまったのは失敗だったと、この哲学者(てつがくしゃ)は若き日を回顧(かいこ)した(注2)。なまじ時間があると(注3)、仕事の能率が悪くなる。忙しい方がよく仕事ができる、というのは、ヒマな人には想定外のことである。

   仕事が多くなれば、仕事が早くなり、案外(あんがい)時間があまる。時間があると思うと、仕事がのろくなり、のんびりするから、時間内に仕上げることもできなくなったりする。(中略)

   予定表をそばに置いて、予定と競争して勉強すると、どんどんすすみ、とても無理だと思ったことが予定の時間内にできてしまい時間があまることもある。②忙しくしたから、ヒマが生まれたのである。ヒマな人がたくさんの仕事を予定して時間内にこなす(注4ようにすれば、つまらぬことに時間を空費(くうひ)する(注5)ことはなくなると気づいたという。

(外山滋比古『傷のあるリンゴ』東京書籍による) 

(注1) 打ち明け話をする:言わないでかくていたこをを話す

(注2) 回顧(かいこ)する:昔のことを思い出す

(注3) なまじ時間があると:十分ではなくても時間に余裕(よゆう)があると

(注4) こなす:やるべきことを処理する

(注5) 空費(くうひ)する:むだに使う

 

1.

ある哲学者(てつがくしゃ)が話した内容として、正しいものはどれか。

2.

忙しくしたから、ヒマが生まれたとは、どういう意味か。

3.

筆者が述べたいことは何か。

   せっかく日本に来たのだからいろいろな日本料理を食べてみたいと思うが、日本レストランは高すぎてなかなか入れないと考えている外国人が多いそうです。そんな外国人に一番(すす)めたい店は居酒屋です。居酒屋というのは安く酒を飲むことができる店です。イリギスのパズなどと違って、居酒屋では酒だけでなくいろいろな種類の料理が楽しめます。刺身(さしみ)寿司(すし)、天ぷら、焼き鳥など、日本食べ物だけでなく中国.韓国.イタリア.ベトナムの料理を出す店も多いです。ある居酒屋は 3 ヶ月に 1回メニューを変更しています。それだけ酒ではなく食べ物を重要視しているのです。だから日本に来たら、お酒が全く飲めなくても行ってみてほしい場合です。ほとんどの居酒屋には日本のレストラン独特の写真入りのメニューがあるので、それを見ていろいろ注文してみてください。写真を見て味を想像してほしいのです。もしロにあわなくても安いので許してください。中でも「枝豆(えだまめ)」は是非食べてみてほしい食べ物です。一度食べたらきっと好きになると思います。居酒屋にはほとんどと言っていいほど枝豆がありますし、いいことに値段も安いです。さらに体にもいいのです。色々な食べ物が試せる居酒屋、一度行ったらきっとファンになると思います。

1.

居酒屋のいいところは何か。

2.

どんな人に居酒屋はいいと言っているか。

3.

本文と合っているのはどれか。

   毎年春に「なるほど展」という展示会が都内のあるデパートで行われる。これは日本婦人発明家協会が主催するもので、女性の発明品を展示公開するもの。日常生活の中で、「こんなものがあれば便利じゃないかな」と思う気持ちから生み出された「①なるほど!」と感心させられるようなものが全国から集まり、出品される。研究者や科学者の発想とは全く違い、だれでも気軽に手にすることのできるものばかりだ。( ② )、100歳近いお年寄りの考案した伸縮自在(しんしゅくじざい)(つえ)、はいているだけでダイエットに効果のあるスリッパ、あると助かる介護用品、洗濯機で洗う物がしわにならないネットなど、生活に密着したものばかりだ。その中で、優秀な作品には「なるほど賞」や関係官公庁からの賞が贈られ、マスコミにも発表される。

   一般家庭の主婦が何か考案ても、それを発表する機会はほとんどなく、また特許申請(とっきょしんせい)をしたり商品化したりしようと思っても、どうしたらよいのかわからないのが普通である。そこで、そういう人たちを支援しようと50年あまり前に生まれたのがこの協会。アイディアの段階、考案の芽の段階であっても、相談に応じてくれ、いろいろなアドバイスをしてくれる。

   この展示会に行くと、発明の種は日常生活のあらゆるところに(ひそ)んでいることを実感させられる。

1.

何に対して①「なるほど」と言っているのか。

2.

( ② )に入る言葉として、適当なものはどれか。

3.

本文の内容と合っているのはどれか。

   人間は、繰り(かえ)し練習することで、難しい作業であっても(たく)みに(注1)素早(すばや)くできるようになりす。しかし、この能力が(あだ)なって(注2)、ミスにつながることもあります。

   毎日変化のない仕事を大量にこなしていると、「次の仕事もいつものパターンと同じだろう」と思い込む(注3)ようになります。

   普段は歩行者がほとんど無い横断歩道では、自転車のドライバーはあまり注意せずに通過します。歩道者は現れないと思い込んでいるからです。それゆえ、まれに歩道者が現れると

   轢いてしまうのです。一見安全と思える場所でも事故が起こるのは、このため(1)です。(中略)

   思い込むによるミスは、深刻な結果を引き起こすことがあります。一旦こうに違いないと思い込んでしまうと、その後に着者(ちゃくしゃ)する作業が、なまじ(注4)練習効果があるために、素早く徹底的(てっていてき)に実行されてしあまうからです。

   間違いは無いと思い込んだまま、患者の取り違えに気付かず、心臓た(はい)を手述したという医療ミスの事例(じれい)があります。そのような事例のいずれの場合でも、途中で気付かれることなく、手術自体は完遂(かんすい)(注5)されてしまいました。慣れている医帥だからこそ仕事が速く、ミスに気付く前に手術が終わってしまうのです。

   つまり玄人(くろうと)(注6)の方が危ない(2)のです。むしろ経験が浅い方が、慎重(しんちょう)になって時間がかかるので、完了する前にミスに気付けるチャンスが多いと言えます。

(中用亨『「事務ミス」をナメるな!』光文社新書による)

(注1)(たく)みに:上手に

(注2)(あだ)となる:害になる

(注3)思い込む:強く信じる

(注4)なまじ:(なくてもいいのに)少し

(注5)完遂(かんすい):最後までやり終わること

(注6)玄人(くろうと):その仕事が専門のひと。専門家、プロ

1.

(1)このためとはどのような内容を指すか。

2.

筆者はなぜ(2)玄人(くろうと)の方が危ないと考えるのか。

3.

この文章で筆者が最も言いたいことはどれか。

「一度」とか「一人」とかいう言葉は数を示すものであり、それ自体に良いも悪いもない。

     しかし昨今、それらの言葉がとりわけ騒々(そうぞう)しく耳を打ち目にとまる(注1)のは、「百年に一度」とか「千人に一人」といった言い回しが多用されているためである。

     つまりこの「一度」や「一人」における「一」は、百年とか千人といった(はる)かに(注2)に大きな数に対応する「一」だあり、確率を表す数字ということになるのだろう。

     たとえば百年に一度の大災害(だいさいがい)(注3)に見舞われるとか、千人に一人の割合で発生する事故の犠牲者(ぎせいしゃ)(注4)になるとかいったような形でこの数字は使われる。そして多くの場合、ここの数量表現は、だから実際には人は滅多(めった)にそんな困った事態(じたい)にぶつかるものではありませんよ。と人々を安心させる(1)働きを(にな)っているような気がしてならない。

     別の見方をすれば、本人がその確率を承知して暮らしている以上、もし天災(てんさい)に出会っても天から降って来る人口衛星(えいせい)のかけら(注5)に当っても、医療面でのトラブルに巻き込まれても、誰も責任を問われることはなくなるのかもしれない。

     確率を示す数字が全く必要ないなどとは思わない。少なくともそれは、ごく大雑把(おおざっぱ)な見当をつける(注6)上では役に立つことも多いだろう。

     ただ忘れてはならぬ(2)のは、もし何かが起こって際には、その当事者は分母(ぶんぼ)(注7)の数字に関係なく、分子(ぶんし)(注8)の「一つ」である点だ。その時には自分にとって分母と分子は同じ数となる。つまり、一分の一になってしまう。

     だから「一度」や「一人」を気軽に扱って欲しくない。分母は数字でも分子は数字ではないのだから。

(黒井千次「大きな分母」『ベスト・エッセイ2012』光村図書による)

(注1)耳を打ち目にとまる:聞いたり見たりして気にかかる

(注2)遥かに:ずっと

(注3)大災害に見舞われる:台風、地震、事故など、とても大変なことにあう

(注4)犠牲者:被害にあった人

(注5)人工衛星のかけら:主に地球の周りを回っている人工物がこわれて小さくなったもの

(注6)大雑把な見当をつける:だいたいこのぐらいだろうと予想する

(注7)分母:b/aのa

(注8)分子:b/aのb

1.

「百年に一度」や「千年に一人」という言い方は、なぜ(1)人々を安心させるのか。

2.

(2)忘れてはならぬとは、だれが「忘れてはならぬ」のか。

3.

筆者が主張したいことは何か。

   医師が説明する診断(しんだん)(注1)の結果、病名、大事なキーワード、治療(ちりょう)(注2)の内容など、大事な事柄(ことがら)はできるだけメモをしておくことが必要だ。面接の最中に(くわ)しくメモをすることは、記者のように職業的に取材に慣れている人でないと無理だが、本当に大事なポイントとか重要なキーワードくらいは、その場でメモできるだろう。当然、メモ用紙とペンくらいは持っていなければならない。

   そういう断片的(だんぺんてき)(注3)メモだけではどういう意味だったか、すぐにわからなくなるから、面接が終わったら、待合室(まちあいしつ)(注4)のベンチなどで、会計や投薬(とうやく)(注5)を待つ間に、より(くわ)しくメモを追加する。家に帰ってからまとめて書こうなどと思っていると、忘れてしまうことが多い。やはり病院なり診療所(しんりょうじょ)にいるうちに、医師の肉声を耳で思い返しながら、メモづくりをするのがよい。

   そして、メモを書こうとすると、気づかされることがある。わかったつもりで「ハイ、ハイ」と聞いていたことが、実はよくわかっていなかったとか、理屈(りくつ)(注6)がよくわからないとか、今後の治療(ちりょう)がどんな日程で進められ、その間に痛みや不快感を味わうことがあるのかどうかについてしっかりと確認していなかった、といったことを思い知らされるのだ。そういった疑問は、次の面接のときに聞くべきものとして、整理(せいり)しておくとよい。

(柳田邦男 『元気が出る患者学』新潮社による)

(注1)診断(しんだん):医者が病気について判断すること

(注2)治療(ちりょう):病気やけがを医者などが治すこと

(注3)断片的(だんぺんてき)な:小さくて部分的な

(注4)待合室(まちあいしつ):病院などで順番が来るのを待つための部屋

(注5)投薬(とうやく):(医者や病院が患者に)薬を与えること

(注6)理屈(りくつ):理由と結論の関係

1.

筆者は、面接のときにはどのようにメモをするといいと言っているか。

2.

筆者は面接嫌わったら、どうしたらいいと言っているか。

3.

メモを書くときに何に気づかされるのか。

「ルール」はなぜあるのでしょうか?

   スポーツを理解するために最初に確認しておきますが、“スポーツは人間が楽しむためのもの”です。これが出発点です。決して「世の中に無ければならないモノ」でもなければ、生きるためにどうしても「必要なモノ」でもありませんが、楽しむためのモノであり、その“スポーツを楽しむ”ために「ルール」があるのです。

   そして、ルールのもとで勝敗を(きそ)いますが、このことが楽しくないのであれば、スポーツをする価値(かち)はありません。(ほか)のことをやった方がずっとマシ(注)です。なぜなら、スポーツは「Play / ブレー」(=遊び)だからです。遊びである以上、好きにならなくてはいけないモノではありません。好きでないなら、しなければいいのです。決して無理をする必要はありません。

   スポーツへの参加は強制(きょうせい)されるのではなく、自由意思によるものでなければ、「遊び(=Play)」になりません。(中略)

 「ルール」とは楽しむための具体的な約束事、つまり、「プレー(遊ぶ)」するために存在するのです。「ルール」というのは「いい」「悪い」を判断するものではありません。「楽しいか」「楽しくないか」が第一の判断基準(きじゅん)です(ここが「法律とルールの違うところ」です)。

(高峰修 『スポーツ教養入門』岩友書店による)

(注)マシ:そのほうが、まだよい

1.

これが出発点ですとは、どういう意味か。

2.

スポーツのルールと、法律との違いについて、筆者の考えと合うものはどれか。

3.

筆者がこの文章で述べていることと合っているものは、どれか。

    パリのお店で仕事をしていたとき、①困ったのは、お客様に「寿司(すし)はできないの?」「デザート(注1)はないの?」と聞かれたことでした。お寿司は、日本料理とは修業(注2) が全然違うのですが、フランス人にとってみれば「日本レストランなのに寿司がないのはどうしてだー?」となるわけです。日本のイタリアンレストランにピザがなくて(しか)られた時代もあったのでしょうが、②それと同じような感じでしょう。もちろんそれだけではなく、デザートのないレストランなんてヨーロッパにはあり得ませんから、寿司もデザートも一生懸命(いっしょうけんめい)勉強しました。その頃の努力は今とても役立っています。世の中にムダな努力は本当にないですね。

   うちのお店では、お(わん)の次は、「お(しの)ぎ」といって、小さなお寿司をお出します。

   一貫(   いっかん)だったり二貫(にかん)だったりしますが、軽くお寿司を味わっていただきます。これはひと区切り(注3)の合図です。料理の最後は( A )で終わるのですが、途中で一回お寿司 をお出しして、ここでとりあえず一段落。ちょっとお腹を落ち着かせてもらって、ここか らまたお酒を飲みましょうという気分に持っていきます。

(神田裕行『日本料理の贅沢』講談社現代新書による)

(注1)デザート:食後に出される菓子や果物

(注2)修業:技術を習って身につけること

(注3)ひと区切り:ひとまずの切れ目

1.

①「困ったのは」とあるが、どうして困ったというのか。

2.

②「それと同じような感じ」とあるが、「それ」とは何を指すか。

3.

(  A  )に入れるのに最も適当な語句はどれか。

   私はどちらかと言えば根が楽天的だが、昔は営業の強烈なノルマ(注1)に苦しんだこともある。そういう日々の中から①いつしか身につけたことのひとつが「幸せ感のハードル(注2)を低くする」だった。

   だとえば、あと一歩のところで契約が結べなかった日、会社に戻ってしょげかえる(注3)代わりに 「あの社長と一時間も話せるところまできた」と自分の成果を見つけて評価する。そうやって一日を締めくくれば(注4)明日への活力も湧いてきた。

   仕事そのものも、「仕事は趣味や遊びとはちがう。仕事はお金をもらうのだから、楽しくないことがあっても当たり前」と思ってやってきた。②そこを基準にすれば、少々のことは当然のこととして受け入れられるし、何かいいことがあったときは「お金をもらいながらこんな気持ちを味わえるなんて」と幸せ感も倍増する。

   どうせ人生の一定の時間を仕事に費やすのなら、その時間が楽しいと思えるほうがいいに決まっている。それに楽しいと思ってすることは、何かとスムーズに運び成果もあがるものだ。こうして循環が生まれてくる。

   人は楽しいから笑顔になるのだが、「まず笑顔をつくると、それによって楽しい気持ちが湧いてくる」という研究結果があるという。これにならえば、充実感を得られる仕事を手にするには、楽しめる仕事を探すのも大事だが、小さなことでも楽しめるようになることも意外にあなどれない(注5)ポイントだ。

(高城幸司 『上司につける薬!-マネジメント入門』による)

(注1)強烈なノルマ:厳しい条件で課される仕事

(注2)ハードル:ここでは、基準

(注3)しょげかえる:ひどくがっかりする

(注4)梅めくくる:終える

(注5)あなどれない:軽視できない

 

1.

いつしか身につけたことのひとつの例として近いものはどれか。

2.

そことは何か。

3.

この文章で筆者の言いたいことは何か。

   寒さを防ぐ便利な道具であるにもかかわらず、人類は歴史(れきし)のほとんどの期間を通じて、ボタンを知らずに過ごした。(中略)日本人は着物を帯で()めていた。古代ローマ人は確かに衣服の(かざ)りとしてのボタンは使ったが、ボタンに(あな)をあけるという発想が欠けていた。また古代(注1)中国では(ひも)に棒を通しはしたものの、一歩進んでボタンとボタン穴を発明することはなかった。①こちらの方がより単純で便利であるのに。

   ところが一三世紀に入ると、突如として(注2)北ヨーロッパでボタンより正確にはボタンとボタン穴が出現した。この、あまりにも単純かつ精巧(せいこう)な(注3)組み合わせがどのように発明されたのかは、(なぞ)である。科学上の、あるいは技術上の大発展があったから、というわけではない。ボタンは木や動物の角や骨で簡単に作ることができるし、布に穴をあければボタン穴のできあがりだ。それでも、このきわめて単純な仕掛(しか)け(注4)を作り出すのに必要とされた発想の(いち)大飛躍(だいひやく)(注5)たるや、②たいへんなものである。ボタンを留めたりはずしたりするときの、指を動かしたりひねったりする動きを言葉で説明してみてほしい。きっと、その複雑さに(おどろ)くはずだ。ボタンのもうひとつの謎は、それがいかにして見出されたか、である。だって、ボタンが徐々(じょじょ)に発展していった様子など、③とても想像できないではないか。つまり、ボタンは存在したか、しなかったかのどちらかしかな いのだ。

(ヴィトルト・リプチンスキ『ねじとねじ回し』ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

(注1)古代:古い時代

(注2)突如として:突然に

(注3)精巧な:細かくてよくできている

(注4)仕掛け:何かをするための装置

(注5)飛躍:急に進歩する

1.

①「こちらの方」とあるが、何を指しているか。

2.

②「たいへんなものである。」とあるが、なぜそういえるのか。

3.

③「とても想像できないではないか。」 とあるが、どうしてか。

   人間は、()(かえ)し練習することで、難しい作業であっても(たく)みに(注1)素早(すばや)くできるようになりま。しかし、この能力が(あだ)となって(注2)、ミスにつながることもあります。

   毎日変化のない仕事を大量にこなしていると、「次の仕事もいつものパターンと同じだろう」と思い込む(注3ようになります。

   普段は歩行者がほとんど無い横断歩道では、自動車のドライバーはあまり注意せずに通過します。歩行者は現れないと思い込んでいるからです。それゆえ、のれに歩行者が現れると()いてしまうのです。一見安全と思える場所でも事故が起こるのは、①このためです。(中略)

   思い込みによるミスは、深刻な結果を引き起こすことがあります。一旦(いったん)こうに違いないと思い込んでしまうと、その後に着手(ちゃくしゅ)する作業が、なまじ(注4)練習効果があるために、素早く徹底的(てっていてき)に実行されてしまうからです。

   間違いは無いと思い込んだまま、患者(かんじゃ)()(ちが)えに気付かず、心臓や(はい)を手術したという医療ミスの事例(じれい)があります。このような事例のいずれの場合でも、途中で気付かれることなく、手術自体は完遂(かんすい)(注5)されてしまいました。慣れている医師だからこそ仕事が速く、ミスに気付くに手術が終わってしまうのです。

   つまり②(注6)玄人(くろうと)の方が危ないのです。むしろ経験が浅い方が、慎重(しんちょう)になって時間がかかるので、完了する前にミスに気付けるチャンスが多いと言えます。

(中田亨『「事務ミス」をナメるな!』光文社新書による)

(注1)(たく)みに:上手に

(注2)(あだ)となる:害になる

(注3)思い込む:強く信じる

(注4)なまじ:(なくてもいいのに)少し

(注5)完遂(かんすい):最後までやり終わること

(注6)玄人(くろうと):その仕事が専門の人。専門家、プロ

1.

このためとはどのような内容を指すか。

2.

筆者はなぜ②玄人(くろうと)の方が危ないと考えるのか。

3.

この文章で筆者が最も言いたいことはどれか。

問題3 次の文章を読んで、質問に答えなさい。答えは、1・2・3・4から最もよいものを一つえらびなさい。

「少しは体にいいことをしなくては」と、心悩ませる人が手軽(てがる)にできることの一つに「野菜ジュースを飲む」があります。あなたは野菜不足だ、もっと食べなさい、と常に「強迫(きょうはく)(注1)されているような人にとって、野菜ジュースを飲むことは手っ取り早く「いいことをした」気分になれる飲料(いんりょう)のようです。その利用を見込(みこ)んで(注2飲料の売り場にはたくさんの種類の野菜ジュースが並べられています。

しかし、残念ながらどれを飲んでも①野菜を食べた代わりにはなりません。なぜかと言いますと、「野菜ジュース」というのは野菜のしぼり(じる)だけを集めたもので、(しる)にり込めない成分は取り除かれてしまっているからです。野菜ジュースで摂取(せっしゅ)(注3)できるのは液汁(えきじゅう)部分の成分だけです。

野菜を食べることが大切、といわれる理由は大きく三つあります。

一番目は野菜に含まれる成分のうち、体内に吸収されて重要な役割を(えん)じる物質が摂取(せっしゅ)できるからです、ビタミン類やミネラル類はもちろん、最近はこれら以外のわずかに含まれる成分にも注目が集まっています。

二番目は、食物繊維(しょくもつせんい)(注4)摂取(せっしゅ)できることです、食物繊維(しょくもつせんい)は体内に吸収されない成分であるため、消化管の中を移動し、大便(だいべん)のもととなり便秘(べんぴ)を防いでくれます。

三番目はさまざまな種類の野菜が、味や歯触り、季節感など、私たちの食事を楽しませてくれることです。

生のままで、あるいは、ゆでたり、()たり、(いた)めたりなど、どのような調理方法をとるにせよ、野菜を食べる場合には、それを口の中でよくかんで、飲み込んで、すべての成分を消化管に送り込んでいます。歯の弱い人や赤ちゃんには軟らかく煮た野菜をつぶしてドロドロにして食べさせます。この場合も、かむことは省略していますが、野菜全体を食べていることは同じです。だいこんおろしのように野菜をすりおろして食べることもありますが、この場合も野菜全体を食べています。

野菜全体を食べて、はじめて野菜を食べる意味が達成(たっせい)されます。

メーカーや野菜の種類によって野菜からジュースをしぼる製法(せいほう)(こと)なりますが、いずれにしても、野菜をいったんすりおろしたり、つぶしたりしてから(しる)をギュッとしぼりとるわけです。食物繊維(しょくもつせんい)やカルシウムなどはしぼりかす(注5)に残る量の多いことが国民生活センターの実験からも確かめられています。

(高橋久仁子『「食べ物神話」の落とし穴 』講談社による)

(注1)強迫(きょうはく):無理に要求すること

(注2)見込(みこ)む:予想したり期待したりする

(注3)摂取(せっしゅ):外から取り入れて自分のものにすること

(注4)食物繊維(しょくもつせんい):消化されない食物の成分

(注5)しぼりかす:しぼったあとに残ったもの

1.

なぜ、野菜ジュースは①野菜を食べた代わりにはならないのか。

2.

野菜を食べることが大切な理由として、適切ではないものはどれか。

3.

この文章で筆者が言いたいことは何か。

   先日友人からおもしろい話を聞いた。猫にしつけられた(注1、というのである。飼い主が猫をしつけるのでなく、飼い主が猫にしつけられたのである。話はこうだ。

   寒くなると、猫というものは一日中、暖かいストーブの前やホットカーペットの上に座っているものらしい。ある日友人は猫のごはんを作って、「ごはんよ」と呼んだ。しかし、なかなか来ない。こんなとき飼い主というものは、つい猫のところまでごはんを持っていってしまうのだそうだ。猫はホットカーペットの上にすまして座っている。飼い主は①その瞬間なにかが変わることに気づかない。

   さて、翌日、「ごはんよ」と呼ぶが、猫は定位置からじっと飼い主を見るばかりだ。まだ飼い主は事態に気づかぬまま、ごはんを持っていく。ここで事は決定的になるのだが、まだ飼い主は気づかない。

   気づくのは数日後。台所までごはんの催促をしにきた猫が、飼い主が用意を始めたと見るや、②サッと定位置まで戻り、ちょこんと座って待っている姿を見たときだ。つまり、冷たい台所で食べるのがいやで、何がなんでも③出前(でまえ)(注2)をさせるつもりなのだ。以後、飼い主は出前を続けることになったのである。

(注1)しつける:生活に必要なことができるように教えこむ

(注2)出前(でまえ):料理などを注文した人の家まで運ぶこと

1.

①「その瞬間」とはどんな瞬間か。

2.

②「サッと定位置まで戻り」というのは、だれがどこに戻るのか。

3.

③「出前(でまえ)をさせるとあるが、だれが何をさせるのか。

もうひと昔前になるが、警察庁のなかに道路交通の委員会が発足し(注1)、第一回の会合に出席したことがある。そのとき事務局からの説明はこうだ。

「近年、東京その他の大都会で道路が非常にこむようになりました。そこでこの混雑を解消するために、この委殺会を組織しました」

そこで私は潤いてみた。

「わかりました。では、この委員会は、どういう結果をもたらしたら成功したことになるんですか?」

評価――ルールといってもいいが――を決めてもらわないと、どういう作業をしていいのかわからない。どんな結果になれば、成功したことになるのか、いい換えれば何を最適化すればいいのかをはっきりさせたいと思ったのである。

しつこく聞くと、①向こうは腹を立てた。とうとう、

「東京の道路の混雑がなくなればいいんです」

といいだした。

そこで私はこういった。

「東京の道路の混雑を緩和(かんわ)する(注2)。これは簡単ですよ。東京から出るほうの信号機を全部青にしなさい。入るほうは全部青にしなさい。そうすれば、いったん出たら入れないんだから、東京はガラガラになって混雑はいっぺんになくなる」

こういう話をすると、不真面目なやつだと怒る人がいるが、私はやけくそになって(注3)いったわけではない。混雑を緩和(かんわ)するといっても、いろいろなやり方があることを指摘(してき)した(注4)かったのだ。

たとえばある交差点では、これまで1時間に800台しかクルマが通れなかった。それを新しいやり方にしたら1000台通れなかった。これを混雑が緩扣(かんひか)したというのであれば、そのようなクルマの流れにする規制方法がある。

また、別のやり方だってある。ある交差点からある地点まで、いままで30分かからなければ行けなかった。それを新しいやり方にしたら、15分で行けるようになった。これも混雑の緩和だと考えることができる。

最初の方法は、進路の容量をできるだけ増やそうとするやり方。後者は旅行時間をできるだけ短縮(たんしゅく)するというやり方である。どちらのものさし、評価尺度(しゃくど)(注5)を使うかによって、交通規制の仕方が変わってくる。だから、まず②評価の尺度を決めることが必要なのである。

これは重要なことである。具体的な目標とは何かをクリアにしないで(注6)、なんとなく話し合っているだけでは、結果はたいてい思わしくない(注7)。日本人は言葉を使うのがうまいが、それだけにその言葉の意味をきちんと定義(ていぎ)しないで(注8)行動してしまうことが多いのである。

(唐津-『かけひきの科学情報をいかに使うか』PHP研究所)

 

(注1)発足:始まる

(注2)混雑を緩和する:混雑を少なくする

(注3)やけくそになって:どうでもいいと思って

(注4)指摘する:問題になることを示す

(注5)尺度:測る基準

(注6)クリアにする:はっきり示す

(注7)思わしくない:あまりよくない

(注8)定義する:ことばの意味をはっきりきめ

1.

①向こうとはだれか。

2.

評価の尺度を決めるとはどういうことか。 

3.

筆者がこの文章で一番言いたいことはどんなことか。

このごろは、すこしすくなくなってきたけれども、手紙のはじめは時候(じこう)のあいさつで始まることになっている。

紅葉の色づきはじめる季節になりましたが、お変わりなくおすごしのことと存じます。私どももおかげさまで、元気にすごしております。

といった、いわばあいさつのことばである。これをはぶくのは略式、ということになっていて、その場合は、前略、というようなことばで書き出すことになる。女性ならば、前略ごめんくださいませ、のようにする。

手紙の用件をのっけ(注1)から書くのは、はしたない(注2)ことにされるのは、①日本人の心理の反映であろう。まくらのことば(注3)は、当然たいした意味はない。ただ、あればよい。ないとなんとなくもの足りなさを感じる。

欧米(おうべい)の人は、手紙に、そういう前文をつけない。日本人がよく「突然のお手紙を差し上げる失礼をおゆるしくださいますようにお願い申し上げます」などと書くのを、はじめての人ならいつだって“突然”になるのではないか、そんなことを断るのはおかしいという。

話をしているときでも、同じてある。相手の言っていることが、かりに、承服(しょうふく)できない(注4)とき、はっきり否定しなくてはならない場合でも、のっけから、

「あなたの言っていることには賛成できません」

などとやれば、ひどく挑戦的(ちょうせんてき)(注5)と受け取られるおそれがある。そんな風に思われてはたまらない。それで、クッション(注6)をおく。まくらのことばである。

「おもしろいお考えですね。いままで思ってもみませんでしたが、そう言われてみますと、なるほどその通りかもしれないという気がします…」

こういういかにも同調、賛成しているようなことばをまくらにふったあと、おもむろに(注7)

「でも、こういうこともあるのではないでしょうか…」

といった切り出しで、白分の反対意見を小出(こだ)しにして行くのである。決して結論を急いではいけない。このごろ、「結論的に言って…]というのが、一部で流行しているが、気の弱いきき手の心に訴えるのは難しいであろう。

本当のことは言いにくい。そういう気持ちがある。それで、前置きをおいて、一呼吸おいてから、本題にさしかかるが、それでもなお、一気に結論に入っていくのではない。用心ぶかく、外側から、すこしずつ、近づいていく。本当のところは、できれば、終わりまで、言わなくてすめば、それに越したことはない。言いにくいことを言わないで、相手が(さっ)して(注8)くれれば、もっといい。そういう察しのいい人が、話のわかる人なのである。

(外山滋比古「『ことば 』は『こころ』」講談社)

(注1)のっけ:最初の部分

(注2)はしたない:無作法(ぶさほう)、失礼な

(注3)まくらのことば:本題に入る前に言うことば

(注4)承服できない:承知できない

(注5)挑戦的:相手と戦うような強い熊度の

(注6)クッション:やわらかくするために間に置くもの

(注7)おもむろに:静かに落ち着いて

(注8)(さっ)する:相手の気持ちを考える

1.

日本人の心理とはどのような心理だと言っているか。

2.

話をしているときでも、回じてあるとあるが、何が同じなのか。

3.

この文章で筆者が言っていることと合わないものはどれか。

問題4 次の(1)から(3)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

  「時は金なり」ということわざがあるように、時間は貴重なものだ。電車の特急料金、クリーニングのスピード仕上げ(注1)料金 、郵便の速達料金。これらは、時間を短くすることに対して支払われる料金である。時間を短縮(たんしゅく)する(注2)ことに価値が認められ、価格が決められ、利用者が金を払う。

また、航空会社の「早割り料金」というのもある。航空券を早く買うと料金が割引される。これは、航空会社が、航空券が早く売れることに価値を認め、料金を安くするのである。まさに「時は金なり」である。

   人類はさまざまなものを管理するようになっているが、時間はまだ自由にならない。だからこそ、時間に価値を見出し、時間に対して金を払うのではないだろうか。

B 

  「サービス残業」という言葉がある。残業とは勤務時間を延長して仕事をすることであるから、当然その時間と労働に対して金が支払われなければならない。「時は金なり」であるはずなのに1円も払われないのが「サービス残業」である。つまり、社員が会社に 「サービス」しているのである。社員の労働の価値とそれに使った時間の価値を認めているにもかかわらず、会社はその代金を支払っていない。しかも、社会はそれを「サービス残業」と呼んで認めている。「時は金なり」という考えはまだまだ行きわたっていないようだ。

(注1)スピード仕上げ:短い時間で完成させること

(注2)短縮する:短くする

1.

Aの筆者は、「時は金なり」ということわざがあるのはなぜだと考えているか。

2.

A、Bの筆者の意見について、正しいのはどれか。

A

   世の中には、人の話を聞くが実にうまい人がいます。そういう人は、話す人を見つめながら表情豊かに興味深(きょうみぶか)そうに反応(はんのう)しながら聞いてくれるので、話す方も、自分が受け入れられているという安心感を覚え、その人の方をじっと見つめて話し続けたくなるものです。自分にとって好ましい感じの人だったり、より親しい人であったりすれば、なおさらでしょう。しかし、数人で会話をしているときは、注意しなければなりません。自分にとって(この)ましいある特定の人ばかりを見ながら話を続ければ、それ以外の人は自分が軽視(けいし)されているような気になり、いい気分ではないでしょう。等しい割合で視線(しせん)を送ることが、グループで話すときには大切なのです。

B

   最近「傾聴(けいちょう)」という言葉をよく聞く。話を聞くときに、相手が話したいこと、伝えたいことを、受容的・共感的な態度(たいど)で聞くことで、もともとはカウンセリングなどで使われる手法である。学校で教えられたり企業の研修でも取り上げられたりするからであろうか、話をしているときに「なるほど」「そうですね」「たしかに」などとあいづちを打ちながら話を聞いてくれる人が、若い人を中心に増えたような気がする。それはたいへんに結構なことではある。聞いているのかいないのか、わからないように無反応(むはんのう)であるよりは、ずっとよいだろう。しかし、これも度が過ぎれば、「この人はいつも聞いてはくれるが、自分の意見は言わない人だ」と思われてしまう危険性もある。相手が何を求めているのかを注意深く考慮(こうりょ)し、時と場合に応じて、聞く態度(たいど)を調整する必要があるのではないだろうか。 
1.

AとBのどちらの文章にも触れられている点は何か。

2.

AとBについて、正しいものはどれか。

<相談者>

私は先日、希望の高校に合格したばかりの中学3年生の女子で。いままでずっと受験勉強をしてきたので、今はこれから始まる高校生活をできるだけ楽しみたいと思っています。それで、今年の夏はかわい水着(みずぎ)を買って、海へ行こうと思います。でも、問題があるのです。私は身長が148cmなのに、体重が55kgもあります。あと、5か月で7kgやせたいのですが、どうしたら効果的にやせられますか。絶対にやせたいので、本気でがんばります。

 

<回答者A>

5か月で7kgも体重を減らしたいなら、やはり、食事に気をつけたほうがいいと思いますよ。食事は野菜を中心にして、低カロリーにすること。野菜中心といっても、納豆や豆腐などの加工食品や海草類も取り入れて、ビタミン、ミネラル、たっぱく質など体に必要な栄養素をバランスよくとることが大切です。それから、カロリーの高い甘いものや油っこいお菓子はがまんしてください。特に、夜遅い時間に食べるのは、絶対にだめです。それと、やはり、適度な運動も必要でしょう。食事に気をつけ、体を動かせば、体重が減るはずです。夏にかわいい水着を着ている自分をイメージしながら、がんばってください。

<回答者B>

今まで机に向かって勉強ばかりしてきたので、あまり運動する時間がなかったのではありませんか。高校に入ったら、ぜひ運動系のクラブに入ることをお勧めします。体を動かしてカロリーを消費することですね。食べ物は片よりなく何でも食べましょう。まだ15歳で成長期ですから、野菜はもちろん、肉も魚もきちんと食べるべきです。カロリーを減らすというより、不必要なカロリーを消費すること。そのために運動をしてください。それともう一つ、規則正しい生活をすることが大切だと思います。早寝、早起き、そして、食事の時間にも気をつけて、3回の食事を決まった時間に食べること。夜9時以降には何も食べてはいけません。健康的な生活を送れば、健康的なプロポーション(注1)になるというのが基本です。 5か月で7kgやせなくても、あなたは十分に魅力的になれると思いますよ。

(注1)プロポーション:背の高さや足の長さなどの体のバランス 

1.

相談者がやせたいと思う直接の理由はどんなことか。

2.

A、Bの回答について、正しいのはどれか。

利用者:A

私はこの3月に高校を卒業して、今は大学受験(じゅけん)の準備中です。この図書館は小さいですが、あまり()まなくて(しず)かなので毎日来て勉強しています。以前(いぜん)は、平日(へいじつ)だけ開いていたのが、先月(せんげつ)から第二・第四土曜日も開館になり、その()わりに開館した土曜の次の月曜日は休館になりました。前は週末には(まった)く利用できなかったので、更利(さらり)になったという人もいるでしょうが、次の月曜が休館なので、結局開館日が増えたわけではありません。また、平日は人も少なく落ち着いて勉強できたのが、土曜は朝から利用者が多く、(せき)がとれないこともあります。私の勝手(かって)な希望かもしれませんが、もう一度開館日(かいかんび)を考えなおしていただけませんか。それが無理でも、せめて利用者が増えた分、席を増やすなどしていただければと思います。

利用者:B

新刊図書(しんかんとしょ)雑誌(ざっし)がたくさん置いてあるので、時々この図書館を利用してきたくいます。前は、平日しか開いていなかったので、会社から帰宅(きたく)するころには(すで)閉館(へいかん)していて利用したくてもなかなか難しい状況でしたが、先月から週末にも利用できるようになり、週末の楽しみが一つ増えました。現在、週末は隔週(かくしゅう)の開館ですが、毎週開館するようになればもっとありがたいとおのですが。もう一つ、平日の開館時間は以前の(とお)り9時から6時までなのに、土曜日はどうして9時から3時までなのでしょうか。土曜日に開館したら次の月曜は休館されるのですから、週末も6時まで開けていただければもっと利用しやすくなると思います。ご検討(けんとう)ください。

1.

この図書館の開館日数(かいかんにっすう)・開館時間はどう変わったか。

2.

利用者Aと利用者Bは開館日の変更(へんこう)についてどう思っているか。

問題5 以下の質問に答えてください。答えは1・2・3・4からいちばんいいものを一つえらんでください。

1.

メンバーズポイントについて、正しいものはどれか。

2.

育達メンバーズクラブに入会するにはどうすればよいか。

1.

上野さんは、「無料お試し」を利用してから、プランBを利用しようと考えている。どのように手続きをしたらいいか。

2.

入会後2か月の間で、レンタル1枚の費用が一番安いのはだれか。

ホテルプロールご宿泊プランご案内

人気の特別ご宿泊プラン

当ホテルでは、様々なお得なプランをご用意しております。ぜひご利用ください。

朝食付きプラン

メニュー豊富なご朝食を和洋バイキングスタイルでお召し上がりください。

ご利用時間:6:30〜9:30(平日)/7:00〜10:30(土・日・祝日)

レディースプラン(女性限定)

広めのお部屋に3人でお得にお泊りいただけます。お部屋にマッサージ機や化粧品など、いやしのグッズを多数取り揃えております。

ルームシアタープラン

お部屋の大画面テレビで300番組の中からお好きな映画をお好きな時間にご覧いただけます。

ゆったりプラン

チェックインは午後1時からチェックアウトは翌日12:00のホテルでゆっくりお過ごしいただけるプランです。

*通常プランもご用意しております。 

宿泊プラン料金                                                                                       (税込:円)

 

シングル

ツイン

 

通常プラン

6000

5000

J禁はツインのみ

朝食付きプラン

6700

5700

早 J 朝 禁

レディースプラン

朝 禁 3人でお泊りいただけます(一部屋9000円)

ルームシアタープラン

5500

 

ゆったりプラン

7000

6000

早 J 朝 禁

 

*料金はいずれもお一人様あたりです。ツインルームはお二人でご利用いただけます。

*朝は朝食付きです。朝食の付かないプランはお一人様1000円にてご提供させていただきます(当日レストランにて受け付けます)

*早は早期予約割引です。1か月前までにご予約いただけますと、宿泊料が10%引きになります。

* (^^)はツインご利用の場合、お子様(6歳まで)にエクストラベットをご用意させていただきます。料金は無料です。

 *禁は禁煙ルームのご用意ができます。

1.

陳さんは、2週間後、1人でこのホテルに宿泊したいと考えている。たばこのにおいが嫌いなので、禁煙ルームを希望している。その場合、一番安く泊まれるプランはどれか。

2.

加藤さんは、5週間後に夫婦と5歳の子ども1人の家族3人で、このホテルを一部屋利用したいと考えている。ホテルで朝食をとることを希望している。一番安く泊まるにはどうしたらよいか。

日本料理体験レッスン

寿司を作ろう

対象   高校生以上

※初心者の方大歓迎です。料理の基本から丁寧に指導します。

※以前、当教室の体験レッスンに参加されたことがある方のお申し込みはご遠慮く

ださい。

実施期間38日(月)〜44日(日)

定員1クラス20

※定員になり次第、締め切らせていただきます。

※定員に満たない場合は中止となる場合がありますので、ご了承ください。

申込方法

下記にお電話の上、ご希望の日時・教室をお伝えください。

※希望日の1週間前までにお申し込みください。

※材料の準備等がございますので、キャンセルがないようお願い致します。

キャンセルなさる場合は、3日前までにお電話くださいますよう、お願いいたし 

ます。なお、前日・当日のキャンセルにつきましては、キャンセル料として参加

費を全額お支払いいただきます。

参加費1,200円

時間午前コース10:00〜12:00

午後コース13:30〜15:30

夜コース18:30〜20:30

※1コースの受講時間は約2時間です。

場所池袋教室 新宿教室 渋谷教室 銀座教室

※新宿教室は午前コースのみとなります。

※銀座教室の日曜コースはありません。

お支払い 当日受付で直接お支払いください。

おつりのないようにお願いいたします。

持ち物  エプロン、タオル、筆記用具をお持ちください。

※池袋教室、新宿教室にて体験レッスンご参加の方は、上記のほうかにスリッパを

ご持参下さい。

お申し込み・お問い合わせ

フールドクッキングカレッジ TEL 0120-333-4567

          受付時間/9:00~17:00(月)~(金)

1.

まキャンセルについて正しいものはどれか。

2.

池袋(いけぶくろ)教室について、正しいものはどれか。